真岡市の夏祭りについて(真岡市環境協会HPより引用)


 夏祭りは、「祇園祭」 又は 「天王祭」 と称し、京都市祇園の八坂神社で七月一日から二十九日まで行なわれる 「祇園祭」 が源流となっています。平安時代清和天皇貞観十年 (八九六)、疫病退散のため御霊会を営み、八坂神社の神輿を加茂川で楔ぎ都中を渡御したところ疫病が治ったことが、始まりと言われています。「祓」 と山車・鉾・風流踊り・お職子を中心とする夏祭りの形式が整ったのです。
 七月一日の 「吉符入」 に始まり、順次儀式が行なわれます。中でも、十三日から山車の 「曳き山立」 があり、十七日には二十九茎の 「山鉾巡行」 が華やかに斎行されて、多くの観光客が感動するところです。又、この日からは八坂神社の三基の神輿渡御が始まり、二十八日の四条大橋の神輿洗いが古式に則り行なわれ、翌二十九日に奉告祭となります。祇園祭は、千百年余続いている町衆が中心として継承している京都の街の大伝統祭礼なのです。
 夏祭りの御祭神は、「東佐之男命」 と称します。「伊邪那岐大神」 を父神に「大国主命」 をみ子神とします。神話によりますと、大変母神様思いであり熱血多感と自由奔放の神威溢れる荒神さまです。大前神社の御祭神は、福神と称えられる 「大国様・恵比寿様」 です。つまり、「宕佐之男命」 のみ子神の 「大国主命」 と孫神の 「事代主命」 さまです。医薬守護神であり、産業向上と開運招福の神様として尊崇されて釆ました。






中八宮

高勢会

若神会

新高会

亀山青少年健全育成

両沼子供会
 さて、真岡市を始め県内各所で行なわれている夏祭りも、祇園祭・八坂祭又は天王祭或は八雲祭と称しています。祭礼提灯に明記され、毎年使われています。そして、御祭神の 「東佐之男命」 様を奉斎し、必ず神輿を奉案し、町内部落各所又は御旅所まで波御します。そして、山車屋台にお嘲子の苗太鼓が響きわたり、いっそう熱い夏の暑気祓いのご利益が得られるのです。
 夏祭りの祭場と神輿・屋台の飾りつけ調度は、各所とも伝統的に継承されています。神輿には、必ず「出穂」を飾ります。七五三縄は左縄を使います。つまり、五穀豊穣と疫病退散は地域共同体の願いです。地区内の四方の辻祓いには、町会役員と若衆がそろい、お神酒で清めます。更に、大〆が飾られ「五穀豊穣・町内安全」 の提灯が神社と御旅所や公民館に灯ります。
 それから、祭儀の中で特徴的な、「お山入」と賞する儀式があります。それは、「還御祭」 の宮入りの最後に、神輿から 「御神璽」 を奉載し各氏神社内(八坂神社又は神域裏山の詞) に還御する風習です。氏子中揃って、「六根清浄・六根清浄・お山入」 と大きな掛け声を発して行ないます。最後に、「御神璽」 の御幣束を納め、一同拝礼し、御神酒を濱戴するのです。場所によっては、午後十時を過ぎることがあります。
 平成の御世になり、真岡市の各地でも神輿の新調と屋台の建造がされています。真岡の人々は、どんなに時代のスピードが進んでも、心の豊かさを大事にする気風が更に増しているようです。伝統的な祭礼と郷土の風土を永遠に継承していくことに、大変な熱意と誇りをもっているのです。神人合一の心を夏祭りに体験し、子供や若人に故郷の願いを伝え、共同体一丸となり未来へ 「夢と希望」 を保ちながら歩み続けようと叫んでいるのです。




中村中学校

真岡中学校

真岡東中学校

真岡西中学校

大内中学校

山前中学校

市内高校生
 本ホームページ内の文は「真岡の夏祭り」(発行所/真岡市夏祭り奉賛会、責任者/上野 功氏)から引用させていただいております。